牛肉の肩ロースはいろいろな料理に使うことができます。簡単なひと手間で、スーパーで買った特売肉が高級レストランに出てきそうなお肉の味わいに!
牛肉の肩ロースを使ったおいしい食べ方おすすめレシピを、わかりやすく徹底解説していきます。
牛肉肩ロースの特徴は?どんな料理に向いてるの?
肩ロースはその名の通り牛の肩の部分です。上の図では「Chuck & Blade」と書かれている部分です。肉質が柔らかく適度に脂肪もあり濃厚な肉の旨味が味わえます。
薄切り肉は"すきやき"などに使われ、厚切り肉は"ステーキ"に向いています。
煮てもよし焼いてもよしの牛肉の肩ロース。肉の旨味が全体をまとめてくれる、言いかえればリーダー的存在の食材です。その特徴を上手く生かしましょう。
安い牛肉の肩ロースでも絶品ステーキになるレシピ
ある日突然、無性にお肉を食べたくなる時ってありませんか?
焼肉もいいですが厚切り肉を使ってステーキなんてどうでしょう。
肩ロースは適度に脂があり肉の旨味もあるので、味つけはシンプルに塩コショウだけでOKです。
~用意するもの~
・牛肉肩ロース
・牛脂
・塩コショウ
牛脂は無いよりあった方がよいです。以前テレビで牛脂について紹介していたのですが、ある料理人の方が「牛脂には肉の旨味がギューッと詰まっている。これを使わないのはもったいない。他の油でこの旨味は引き出せません!」とコメントしていました。確かに牛脂を熱しているだけでとてもいい香りがしますよね。そんなにすごい牛脂なのに肉屋さんで無料でもらえます。スーパーでも肉売り場にありますよ。
塩はお好みの塩を使ってください。
コショウは黒コショウがおすすめです。ピリッとスパイスが効いた大人向けの味になります。
~下準備~
牛肉を冷蔵庫からだし常温にもどしておきます。冷蔵庫からとり出してすぐの冷たい肉だと火の通りが悪いためです。
そして一番大切なスジ切り作業。スジというのは肉の白い部分です。
包丁の先やかかとの尖った部分を使ってスジを切っていきます。
スジ切りをするとお肉が柔らかくなり、口当たりもよくなります。
焼いた時に起こる肉の反り返りも防げます。スジを切る時はやりすぎないこと。
反対面まで達しないように切るよう注意しましょう。熱が均等にいかず焼きムラの原因になるからです。
スジを切っている面は裏面で、スジ切り作業をしていない面が表面(お皿に盛りつけた際に上になる面)です。
焼く直前に塩コショウを両面に振りかけます。
少し高い所からふりかけると全体的に均等に振りかけることができますよ。
量は少な目よりも少し多いかな?と思うぐらい。お好みで調整してください。
~いよいよ、ステーキの焼き方~
牛脂を入れフライパンを熱します。牛脂が溶けてフライパン全体に油がまわったら肉を表面から強火で焼いていきます。(表面はスジ切りをしていない面です)
30秒ほどで焼き目がつきます。一気に強火で焼き表面にバリアをつくり、肉の旨味成分が外へ出てしまわないよう閉じ込めます。
調理器具によって調理時間はかわってきます。30秒でも焼き目がつかない場合は様子をみながら焼きましょう。
次にひっくり返して裏面を焼きます。
弱火から中火で焼きつけていくのですが、焼く時間は肉の厚みによって変わってきます。
好みによって調整してくださいね。
下記の表を参照してください。
レア(赤みがかなり残った状態) |
焼く時間の目安 |
肉の厚みが1cm |
約30秒 |
肉の厚みが2cm |
約1分 |
ミディアムレア(赤みが少し残った状態) | |
肉の厚みが1cm |
約1分 |
肉の厚みが2cm |
約2分 |
ウエルダン(赤みがほとんどない状態) | |
肉の厚みが1cm |
約1分30秒 |
肉の厚みが2cm |
約2分30秒 |
レアはカットすると肉の赤みが残っており肉汁が多く出ます。肉の旨味が一番味わえます。肉質もやわらかく消化吸収もよいです。
ミデイアムレアは程よく中まで火がとおり、カットすると中心部分に赤みが残った状態です。肉汁が少し出る程度で焼き加減でいうとレアとウエルダンの間。
ウエルダンは、中までしっかりと火が通った状態です。熱により溶けだした肉汁が出てしまっているため他の焼き加減に比べて肉質は硬くなってしまいます。
厚さが3cm以上のステーキは中まで火が通りにくいです。
表面を強火で30秒焼いたあと、裏面は2分30秒ほど様子をみながら焼きます。
焼き目がついたらフライパンから取出し、すぐにアルミホイルで全体を包み込みます。
そのまま7分おいてください。肉の旨味成分を外に出さずじっくりと中まで熱を伝えるためです。
~ソースの作り方~
*材料
・赤ワイン 大さじ1
・醤油 大さじ1
・みりん 大さじ1
・はちみつ 小さじ1
肉を焼いたあとのフライパンに上の材料を全部入れ、まぜながら火にかけます。沸騰すれば出来上がりです。
*ガーリックソース
ガーリック1片を細かく刻み、香りがでるまで炒めてから上の材料を加え一緒に煮ます。ガーリックチューブでもOKです。1,5cm位を目安にしてください。
そのままでもおいしくいただけますが、わさび醤油も美味ですよ。
牛肉肩ロースの美味しい食べ方レシピまとめ
牛肉肩ロースステーキレシピの重要ポイントをまとめました。
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肉を常温にもどしスジ切りをする。
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牛脂は肉の旨味が濃縮されておりコクのあるステーキに仕上がる。
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表面は強火で30秒焼きしっかり肉の旨味を閉じ込める。
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厚みのある肉の場合は、裏面に焼き目がついたらアルミホイルに包み7分おく。
少しの手間と焼き方を工夫するだけで、高級なお肉に負けないくらいおいしくなる。
牛肉肩ロースのおいしい食べ方おすすめステーキレシピでした。
焼く時間がもっとも重要なポイントになります。
肉の旨味成分が外に出ないように、中に閉じ込めることを意識しながら焼いてくださいね。