今回紹介する「白老牛」。
まず何と読むか分かりますか?私は最初びゃくろう?と思っていました(笑)。
そんなに難しいわけではなく「しらおいぎゅう」と読みます。
ブランド牛の名前の由来は、仙台牛然り大体生産地が由来ですよね。
白老牛もその型にはまったネーミングです。ということで、白老牛というのは白老町で生産されているブランド牛のことです。
今回はその特徴や味、美味しい食べ方やお値段について。全く未知な部分を調査していきましょう。
白老牛ってどんなお肉?
では、白老町とはどこにあるのでしょうか?
私の拙い編集で作られた上の画像を見てください。町の名前を見ていると知っている町も見つかってくるのではないでしょうか。これは北海道の一部分の切り抜きです。そして
赤で囲った部分が白老町、今回の白老牛を生んだ町ということになります。
それではまずは、ブランド牛の基本である定義を簡単に紹介しましょう。
・白老町で出生されたこと
※白老牛銘柄推進協議会が認める地域(北海道内)でもよい
・白老町で肥育されたこと
・肥育対象になる黒毛和牛は、まだ妊娠したことのない雌牛と去勢牛
・肥育期間は月齢36カ月以内
・格付け基準は肉質等級3以上で歩留等級AまたはB
以上の定義に関しては、以下の「白老牛銘柄推進協議会」様のHPを参考にさせていただきました。
http://www.town.shiraoi.hokkaido.jp/meigara/index.html
格付け基準についてあなたはご存知、もしくは覚えていますか?
バッチリな格付けマスターの人は以下の2行は飛ばしてください!
肉質等級(1~5)がお肉の質の良さで5が最高、歩留等級(A~B)が食べられるお肉の量を評価するものですよ!
続いては白老牛の歴史を追ってみましょう!
同じ北海道で育ったブランド牛「びらとり和牛」は昭和37年に繁殖用の牛を輸入しています。しかしこの白老牛はそれよりも前、昭和29年に島根県から黒毛和牛を十数頭連れてきました。
元々北海道は乳牛の飼育は盛んですが、食肉牛の肥育については他の地域より遅れていました。暖かい場所を好む牛を肥育するには向いていないうえに、食用牛のための飼料となる農作物を育てられる環境になかったからです。そのため、前述の昭和29年まで北海道には黒毛和牛はいませんでした。つまり白老町は北海道の食肉牛、そして黒毛和牛の肥育のスタート地点となった場所なのです。
さて、ここで白老牛の特徴に触れていきましょう。
まず、白老町は冬の降雪量が少ない傾向があるため、他の町より食用牛の肥育に挑戦しやすい環境でした。
また北海道といえば、アイヌ民族との歴史がとても深いことはご存知でしょうか?そのためアイヌの文化が色濃く残っている地域があるのですが、それが白老町でした。そしてなんと、牛にとっていいエサを摂取させるなど、アイヌ文化が白老牛たちを育てる手助けとなったのです。
白老町含む北海道は全体的に農業も盛んであるため、白老牛は飼料として、おから、小麦のような栄養豊富なものを与えられました。さらに驚いたことに、アルコール類を醸造する際の食物繊維質も与えられています。アルコールという畑違いの分野から栄養のある肥料が取れるとは面白いですね。そして飼料としては特徴的でもあります。
こういった栄養抜群の飼料を与えていくうちに、黒毛和牛たちはしっかりと育ちました。
白老牛限定でなく、どの黒毛和牛も前述したような栄養たっぷりのエサをもらうことで
『脂肪の交雑がよくなり、枝肉に上質なサシが入る』
というメリットが得られます。
つまり良いサシを持つブランド牛たちはみんな、それぞれに適した栄養たっぷりのエサを与えられているはずです。
さらにこの白老牛、なんと2008年に開催された北海道洞爺湖サミットの一部で料理として出され、海外からの評価も受けました。
そんな白老牛、お味はどんなものなのでしょう?
上質なサシの入ったブランド牛肉"白老肉"のお味は?
白老牛は柔らかくコクがあるまろやかな味わいになっています。部位ごとにその最高の味も少しずつ風味が変わります。
ステーキは厚みがあり、また自慢のサシもたまりません。
中でもロースステーキは、肉の中で一番柔らかい部分です。
噛むと口の中でお肉がとろけるというやつです!肉汁もたっぷり。
そしてすき焼き用のお肉は、全ての中で一番キメの細かいサシが口の中で溶ける最高の味わいです。また上すき焼き用のお肉は赤身の部分で、サシの入りは少ないので、脂っこさが苦手な方におすすめできそうなお味ですね。
やはり寒い場所で肥育されるため、白老牛はびらとり和牛と同じく味は全体的に濃いめです。
このように部位別に見ても、どこも味の良い白老牛。さすがです。部位別に見ず、全体の中でいえば、A5の白老牛のお味がトップなのは間違いありませんね。
白老牛の美味しい食べ方は?
これは二択で悩むところですが、まずは「ステーキ」でしょう!
お肉本来の赤身、サシの旨みを豪快に頂けるメニューですね。今回はフィレステーキを取り上げてみましょう。やはりまろやかで、肉の繊維がきめ細かく旨みがあふれ出す感覚。また自分の好きな焼き加減で食べられるのも魅力ですよね。部位別に味わいが違うのも良いですね!
調べている限り、白老牛のステーキはどれも分厚く、とても食べ応えのありそうなものばかりで、食べきれるのかと思ってしまいます。ただそんなことはなく、サシの質のおかげであっさりといただけます。そのままでも、タレにつけても美味しそうですね。
もう一つ美味しそうだとオススメしたい食べ方が「すき焼き」。
一番キメ細やかなサシが活きる食べ方です。サシの甘みや赤身の旨みが割り下とマッチして、いつもの何倍も美味しくなるに違いありません!
他にも白老牛にはいろいろな食べ方がありますが、どれも王道で美味しそうですね。
・ハンバーグ
・焼肉
・焼きしゃぶ
やっぱり一番食べてみたいのはステーキですが、ハンバーグも断然気になります!
あなたはどの食べ方に一番魅力を感じましたか?
白老牛のステーキの画像、それだけですごい破壊力なのでぜひ調べてみてください!
白老牛の気になるお値段はいくら?価格を徹底比較!
今回は最寄り駅が白老駅だという地元のお店である
『カウベル』様のメニューを引用して、値段の相場を見ていきましょう。
【ステーキ】
・特選ヒレステーキ(150g) 7,100円
・極上ヒレステーキ(150g) 4,800円
・特選サーロインステーキ(150g) 4,500円
・極上モモステーキ(150g) 2,100円
【焼肉】
・極上バーベキュー(150g) 2,625円
・上バーベキュー(150g) 1,575円
続いても地元に店舗を構えている
『牛の里』様のメニューを引用して比較してみます。
【ステーキ】
・ロースステーキ(約160g) 3,390円
・テンダーロインステーキ(約120g) 4,976円
・A4ロースステーキ(約160g) 4,492円
・ロースステーキ(約160g) 3,390円
【焼肉】
・極上焼肉(約100g) 2,160円
・上焼肉(約100g) 1,663円
なるほど…。ステーキの相場は4000円台後半。焼肉は2000円台。
ただA5限定のものや、希少な部分のステーキを食べようとすると、当然ながら二倍くらいの値段になってしまいますね。
とはいえ、歴史ある質の良いお肉にしてはリーズナブル…なのでしょうか。
ブランド牛の値段の相場が分からなくなってきました(笑)。
もっと値段について知りたい方は、是非色々なお店について調べて、自分の食べたい物のお値段がどれくらいか見てみてください。
ブランド牛白老牛のまとめ
1 白老牛の定義は白老町生産肥育の黒毛和牛。肥育期間は月齢36カ月以内であること。また未経産雌牛、去勢牛であること。肉質等級3以上、歩留等級Bまでが格付けの定義。白老町は北海道で初めて黒毛和牛を輸入した町。残されたアイヌ文化の影響を受け、栄養に長けた飼料を食べているのが白老牛の特徴。
2 柔らかくコクがある、まろやかな味わい。サシが甘く、赤身も旨みが濃い。
3 最も美味しい食べ方は「ステーキ」と「すき焼き」。
ほかにもハンバーグや焼肉、焼きしゃぶも人気。
4 ステーキでいえば4000円台が相場。焼肉は2000円台が相場。
質の良いものを求めると、これの二倍ほどの値段になる。
びらとり和牛の前に北海道で作られたブランド牛がいるとは驚きでした。
しかも厚みがあるステーキの画像ばかり検索欄に出てきて美味しそうなこと!
現地に足を運んだ際、また通販もあるようなので、気になった方は手に取ってみてください。