牛肉のすじは、硬くて食べにくく、匂いが独特であるというイメージの方は多いはずです。
私もその一人でした。
すじが残る食感は確かに不快ですし、どうせならすじがなく、柔らかい牛肉が食べたいと思うはずです。
しかし、牛肉のすじが美味しくないというのは間違いなんです!
すじの硬い食感も調理方法やレシピ次第で美味しく食べることが出来ます。
牛肉のすじ部分には美味しいうまみや、嬉しい栄養もたくさん詰まっているのです。
そんな美味しい牛肉のすじを食べないなんてもったいないですよ!
美味しくて栄養がたっぷり入った牛肉のすじを紹介します。
牛肉のすじは硬い?実は嬉しい効果がたくさん!
牛肉のすじはアキレス腱の部分を言います。
他の部位と比較すると硬く、独特な匂いを感じることがあるのが特徴です。
牛肉のすじはお肉屋さんやスーパーではあまり販売しておりません。
販売していても、売値が高い場合が多く、家庭調理を行う機会は少ない部位と言えます。
牛肉のすじですが、うまみや栄養がたっぷり入っているのです。
牛肉のすじ肉のカロリーは100グラムあたり155カロリーです。
また、高タンパク質で、コレステロールも低いためダイエット中の方や、健康志向の方にはぴったりの部位です。
栄養面では、骨の健康維持にぴったりなビタミンKや貧血予防が出来るビタミンB12が豊富に含まれています。
すじ肉にはコラーゲンも多く含まれており、美肌高価があるヒドロキシプロリンという成分が含まれています。
ヒドロキシプロリンには経皮吸収性や保湿効果があるため、肌に良い食材と言えます。
ビタミンCと一緒に取るとより効果を感じることが出来るでしょう。
そのため、レモンと一緒にすじ肉を食べれば、美味しく食べられる上に、美肌にもなることが出来ます。
牛肉のすじは下処理や調理方法次第で美味しく食べられる!
牛肉のすじの部分は硬く、自宅で料理をしても美味しくなくなってしまうのではないかと不安になる方も多いかもしれません。
すじが硬い理由ですが実は火加減や調理方法が関連しているのです。
また、すじ肉は確かに、他の部位に比べると腱があるため固い肉質ですが、方法によっては柔らかくなり、美味しく食べることが出来ます。
すじ肉を柔らかくし、美味しく食べられる方法を紹介します。
1つ目の方法は、下茹でを行うことです。
下茹を行うことで、柔らかさだけではなく、独特の匂いにも効果があります。
そんな下茹の方法を紹介します。
沸騰したお湯が入った鍋に牛肉のすじを入れ、再沸騰を行ってアクを取り除きます。
アクが十分に出たら、お湯から牛肉のすじをあげて、下処理は終了です。
この下処理をすることで、すじ肉は柔らかくなり、すじ肉独特な匂いも取ることが出来ます。
2つ目の方法は煮込み料理を行うことです。
硬いすじ肉を柔らかくして美味しく食べるには、じっくりと煮ることが重要です。
通常の牛肉では1時間ほどで味がしみ込み、柔らかくなります。
硬い肉質であるすじ肉を煮る際は2時間程度煮込みましょう。
また、3回煮込むとよりすじ肉が柔らかくなります。
その方法ですが、1度すじ肉を煮込んでザルで切って新しく水で煮込むという工程を3回行うのです。
少し手間のようにも感じるかもしれませんが、水を捨てることで、アクも取り除かれる効果も期待が出来ます。
3つ目の方法はパイナップルと紅茶に付け込むことです。
パイナップルと紅茶に付け込む際は下処理の段階で行います。
パイナップルの酵素と、紅茶のタンニンですじ肉を柔らかくする効果があるのです。
調理を行う1日前にパイナップルと一緒にすじ肉を漬け込みましょう。
そして、すじ肉を煮る際に紅茶を一緒に入れます。
そうすることで、硬いすじ肉も柔らかくすることが出来ますよ。
牛肉のすじを美味しく食べるレシピ~赤ワイン煮~
硬い肉質のすじ肉を柔らかく美味しく食べるには、煮込み料理がおすすめです。
じっくり煮込むことですじ肉も柔らかくなりますよ。
赤ワインを使って煮込むと赤ワインに含まれている有機酸が肉の繊維をほぐし、しっとりとした柔らかいすじ肉を食べることが出来ます。
また、赤ワインにはすじ肉独特の匂いもタンニンによって消してくれます。
そのため、すじ肉と赤ワインは相性抜群です。
圧力鍋で作る2人から3人分の赤ワイン煮を紹介します。
材料:牛肉すじ300グラム
玉ねぎ1個から2個
にんじん1本
セロリ茎部分
にんにく2片
塩小さじ1
赤ワイン200ml
トマト缶100ml
水1.5リットルから茹で具合をみて適度に調整を行ってください。
作り方:牛肉のすじを下茹を行い、アクを出します。
すじ肉を1口大にカットし、圧力鍋に入れます。
水をひたひたになるくらい入れて15分煮込みます。
鍋に脂が浮いてきたら適宜取り除きましょう。
カットした玉ねぎ、にんじん、セロリを入れて10分間煮込みます。
塩、赤ワイン、トマト缶を鍋に入れて1時間煮込んだ後、冷まして完成です。
牛肉のすじを美味しく食べるレシピ~カレー~
時間をかけて煮込んだすじ肉のカレーは柔らかく、辛いカレーにもぴったりのレシピです。
調理前に下処理を行えば、すじ肉は柔らかくなり、美味しく食べることが出来ます。
圧力鍋やフードプロセッサーなどを使用する方法を紹介しますが、それらがなくても美味しく作れます。
定番メニューのカレーにコラーゲンたっぷりのすじ肉を入れてたっぷり食べましょう。
作りたい人数に合わせてカレールーを調整すれば分量も変えることが出来ます。
材料:牛肉すじ肉500グラム
じゃがいも3個
にんじん2本
玉ねぎ2個
セロリ3本
りんご1個
市販のカレールー
ローリエ1枚
油適量
作り方:下処理としてすじ肉を入れた圧力鍋に水をひたひたになる程度入れます。
強火にして沸騰を行ったら弱火で20分煮込みます。
鍋からすじ肉を取り出し、一口大にカットを行います。
玉ねぎ、セロリはみじん切りを行い、にんじんとりんごはすりおろし、じゃがいもは一口大にカットします。野菜のすりおろしの際はフードプロセッサーを使用すると便利です。
鍋に油を入れて玉ねぎとセロリを約10分ほど炒めます。
鍋にすじ肉を入れて2分ほど炒めます。
にんじんを入れて全体を混ぜた後、水とじゃがいもを加えます。
ローリエを加えて中火で1時間煮込みます。
鍋の火を止めてルーを入れます。
ルーが溶けたらりんごを加えて弱火で加熱を行います。
カレーにとろみが出てきたら完成です。
美味しい牛肉のすじの食べ方ついてのまとめ
栄養がたっぷりの美味しい牛肉のすじについて紹介しました。
牛肉のすじですが
・アキレス腱の部位です。
・ビタミンKやビタミンB12、コラーゲンが含まれています。
・柔らかくするには、下茹・煮込み料理・パイナップルと紅茶が効果的です。
・赤ワインで煮込むとすじ肉がより柔らかくなります。
・カレーにすると、ボリュームたっぷりです。
牛肉のすじ肉の硬い肉質ですが、調理次第で柔らかくなり美味しく食べられることが出来ます。
下処理を行えばすじ肉独特の匂いも取ることが出来ますよ。
下処理の方法を覚えていればシチューやおでんなどにもすじ肉は活躍しそうですね。
レシピでは圧力鍋を使用した調理方法を紹介しました。
一般的な鍋でもじっくり煮込めば柔らかくなります。
栄養がたっぷり入っているすじ肉を、今日の一品にいかがでしょうか。